
きみはなにをみていたの?
ゆれる黒いめの向こう側
(あの日 だれかを見ているようで)
(ここじゃない遠いところにいたようだった)
(それはまるで火星のようで)
(いっそそのまま抱きかかえて死んでしまいたかった)
揺れているまつげの先
小指ひとつで壊れたね
遠い星へ行くと言う
悲しげな君の向こう側
届かなくなってしまったね
ゆれる黒いめの向こう側
きみはなにをみていたの?
遠い星へいくと言ったあの日
(もうここに引き止める言葉は残っていなくて)
(なにひとつとして役不足だった)
(それはまるで火星のようで)
(いっそそのまま燃え尽きてしまってほしかった)